イベント

上野スタディーズ報告会「作品制作におけるリサーチの可能性について語る」

個人の感性は外の世界をどのように映し出すのでしょうか。アーティストが作品をつくるとき、じっくりと対象に向き合い、試行錯誤を繰り返しながらかたちを探り当てていく、そのプロセスで行われていることは何なのでしょう。ひとりの生活者としての感性、関係ないと思われていたものを結び合せる想像力、非直線的な思考……。それらは細分化された専門領域の既存の秩序に対する批評性を備えているのではないでしょうか。

上野スタディーズでは、このプロセスを「アーティスティック・リサーチ」と呼んでいます。そして、上野に関わるアーティストのリサーチに伴走し、様々な学術分野の専門家との対話や協働を促すことで、新たに映し出される上野と、アーティストがそれらを探り当てるしなやかな手つきを、多くの人たちと共有していきます。

この報告会では、「上野スタディーズ」の一年間の活動を振り返り、成果を報告します。またゲストと共に、アーティスティック・リサーチの意義について話し合います。

 

要事前申込

こちらのイベントは終了いたしました。

日程

2019年2月22日(金)

時間

18:00-20:00(受付17:30-)

場所

黒田記念館 1F セミナー室(東京都台東区上野公園13-9)

定員

70名・入場無料

申し込み方法

事前申し込み制 ※終了しました。

※先着順・定員に達し次第お申し込みを締め切らせていただきます。
※定員に達しない場合は当日会場にてお申し込みを受け付けます。

プログラム

プレゼンテーション「1年間の活動報告」
• 公開レクチャー(7月29日、30日実施)
• アーティストと専門家による勉強会(7月27日、10月11日、11月8日、12月20日実施)
トークセッション「アーティスティック・リサーチの意義について」

登壇者

羊屋白玉、石倉敏明、長島確、住友文彦(モデレーター)、他

 


ゲストプロフィール

羊屋白玉


「指輪ホテル」芸術監督。劇作家、演出家、俳優。2001年同時多発テロのさなか、ニューヨークと東京をブロードバンドで繋いだ作品以降、海外公演が続く。越後妻有アートトリエンナーレ、札幌国際芸術祭など、国内での芸術祭では、都市や自然の中で土地の方々と恊働しサイトスペシフィックな作品を発表。アジアと女性と舞台芸術の通奏低音を担うべく亜女会を設立。『ニューズウイーク』日本版の「世界が認めた日本女性100人」に選ばれる。

石倉敏明


1974年東京都生まれ。人類学者・神話学者。秋田公立美術大学アーツ&ルーツ専攻准教授。シッキム、ダージリン、カトマンドゥ等でフィールド調査を行ったあと、環太平洋地域を対象とする「山の女神」についての比較神話研究を行う。また民族芸術、工芸、宗教的遺物、祭事などについて、非人間種のイメージをめぐる様々な研究を行う。研究活動の一環として、現代のアーティストたちとの協働調査や集合的な制作活動も行っている。

長島確


ドラマトゥルク、フェスティバル/トーキョー ディレクター。日本におけるドラマトゥルクの草分けとして、さまざまな演出家・振付家の作品に参加。近年は演劇の発想やノウハウを劇場外へ持ち出すことに興味をもち、アートプロジェクトにも積極的に関わる。主なプロジェクト:「アトレウス家」シリーズ、「つくりかた研究所」(東京アートポイント計画)、「ザ・ワールド」(大橋可也&ダンサーズ)、『←(やじるし)』(さいたまトリエンナーレ2016)など。東京藝術大学特別招聘教授。

住友文彦(上野スタディーズ ディレクター)


アーツ前橋館長。東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科准教授。「Possible Futures:アート&テクノロジー過去と未来」展(ICC/東京/2005)、「川俣正[通路]」(東京都現代美術館/東京/2008)]、メディアシティソウル2010(ソウル市美術館)、あいちトリエンナーレ2013などを企画。また、中国を巡回した「美麗新世界」展の企画などで日本の美術を海外へ紹介する展覧会を企画している。

 

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