ARTS TIME PROJECTって何?
参加アーティストがそれぞれのプロジェクトについて語るリレートーク
上野文化の杜新構想実行委員会とアーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)が社会包摂をテーマにしたプロジェクト「UENOYES(ウエノイエス)」のひとつとして取り組むアートプログラム「ARTS TIME PROJECT」に参加するアーティスト達が一堂に集います。上野での活動を通じて見出した新たな街の魅力を、プログラムごとの関係者と一緒に探り、多様な関係性から浮かび上がるUENOYESの可能性を語ります。
今回は、国内外で精力的な活動を展開する若手アーティストたちが、数ヶ月をかけ上野各所でリサーチを重ねるとともに、地域に暮らす人々や福祉施設の方々の協力のもとUENOYESのための新作を作り上げています。人と人、場と場を繋ぐアーティストの視点から読み解いた新たな上野をご紹介します。
──小川希(ARTS TIME PROJECTディレクター)
予約不要
日時
11月24日(土)10:30-17:00(開場:10:00)
場所
上野恩賜公園野外ステージ(水上音楽堂)
入場
無料、入退場自由
バルーン DAYS #2 の3日間(11/23、24、25)は、無料託児サービスを実施します。
司会
日比野克彦(UENOYES 総合プロデューサー)
小川希(ARTS TIME PROJECT ディレクター)
10:30-10:45
オープニング合唱パフォーマンス
シング・パーク・ハルモニア
歌と指揮:トーラスヴィレッジ(佐藤公哉、権頭真由、善財和也、横手ありさ)
歌:事前ワークショップ参加者+会場のみなさま
歌が得意な人も苦手な人も、楽譜が読めなくても誰もが参加できる参加型合唱パフォーマンスを体験してください。
10:45-11:00
開会の挨拶
「ARTS TIME PROJECTって何?」
日比野克彦 UENOYES総合プロデューサー
小川希 ARTS TIME PROJECTディレクター
ARTS TIME PROJECTの参加アーティスト全員をスライドや映像で紹介します。
11:00-11:50
【関連トーク】
歴史的建造物とアーティストと研究者が出会い生まれた物語
アナウサギの誕生秘話と旧博動駅の歴史
サカタアキコ 造形作家
羊屋白玉 指輪ホテル・芸術監督
森健人 国立科学博物館支援研究員
森徹 上野の杜芸術フォーラム
吉野泰宏 京成電鉄社員(建設部長)
瀧口裕一郎 京成電鉄社員(運輸部旅客サービス課)
地域に愛された旧駅舎と出会い、生まれた現代アートの誕生秘話。「旧博物館動物園」駅舎の歴史や11月23日より公開の作品「アナウサギを追いかけて」の制作プロセスについて、この場所に魅せられた人々が語ります。
11:50-12:30
【関連トーク】
アートを育てるまち〈谷中〉の歴史とこれからに関するトーク
それぞれに解放される〈谷中解放区〉とは?
椎原晶子 NPOたいとう歴史都市研究会理事長
津布久静代 〈art-Link 上野-谷中〉実行委員
野口玲一 〈art-Link 上野-谷中〉実行委員
宗政浩二 アーティスト
上野文化の杜は、1990年代からまちなかで数々の先進的なアートプログラムを展開してきた〈art-Link上野-谷中〉と協働して、それぞれに解放される文化的空間「谷中解放区」をまちなかにつくるプロジェクトを始めます。多様なアートがひしめき合い育ち合う上野地域ならではなアートと地域の関わりを紐解きます。
12:30-13:00
昼休憩
藤田龍平と西原尚によるパフォーマンス「全身の耳になる。全身の目になる」あり
13:00-13:20
子供達によるデモ行進?!
チルドレンズ・プライド
山本高之 アーティスト
子供達が願いごとや言いたいことを書いたプラカードを制作し、声を上げながら会場内を行進します。コールアンドレスポンスに参加することで、夢や希望、願いを共有します。また、本パフォーマンスの前にあるお昼休憩に山本高之による過去映像作品の上映もします。
13:20-13:45
地域とアーティストが音楽を奏でるまで
Webプロジェクト〈Ueno Imperial Records〉って?
百瀬文+西澤諭志 アーティスト
茅野雅弘 上野観光連盟事務総長
五十嵐 泰正 筑波大学大学院人文社会科学研究科准教授
上野という街の中には、普段はあまり可視化されないコミュニティの歴史が潜在しています。上野の人々の背景や物語を象徴する言葉・詩から作られる歌は、その人個人の歌声であると同時に、やがて見えないコミュニティの輪や上野の輪郭を形作る歌声にもなっていきます。このプロジェクトで制作されている映像作品を通じて、アーティストと地域の関係づくりについて語ります。
13:50-14:20
アーティスト地主麻衣子がお墓の風景にみたものとは?
わたしたちは(死んだら)どこへ行くのか
地主麻衣子 アーティスト
五十嵐 泰正 筑波大学大学院人文社会科学研究科准教授
これまで様々な人々を受け入れてきた上野は多様な文化や宗教が混ざり合う街となり、多くの外国人が移り住むことでグローバル化が進んでいる。そんな多様な人々が暮らす上野で死に直面した時、どのように弔われるのか?埋葬や墓はどうしているのか?そんな問いから始まり、お墓についてリサーチすることで見えてきた風景から構成された映像作品を通してみなさんと共有します。
14:20-14:30
新人Hソケリッサ!に教わる
UENOYES体操
アオキ裕キ ダンサー *映像出演のみ
新人Hソケリッサ! ダンスグループ
上野公園で稽古をすることにより上野をリサーチしながらダンスパフォーマンスを生み出した新人Hソケリッサ! 彼らが体感した風景をもとに生まれた〈UENOYES体操〉を会場全員で行います。
14:40-14:55
アーティストと遊ぶ時間の可能性
しのばズーダンス
酒井直之 ダンサー
二葉むさしが丘学園職員
これまで様々な事情で上野公園に訪れることが難しかった子供達を上野公園へ招き、酒井直之が彼らに踊りを見せました。二葉むさしが丘学園の方と一緒に酒井直之が本プロジェクトについて語ります。
15:00-15:30
進藤冬華によるリサーチ経過報告会
こちらからあちらへ、あちらからこちらへ、札幌から上野へ──ここはどこ?
進藤冬華 アーティスト
北海道・札幌を拠点に活動している進藤冬華は、 一般的な日本の歴史や文化と北海道固有の歴史や文化、この2つの間にある違いについて考えています。上野の歴史や文化のリサーチと、これまで行なってきた北海道に関するリサーチをもとに両者に対するリアリティや違和感に迫ります。
15:30-15:50
2月のBALLOON DAYS参加アーティスト紹介
和田昌宏 アーティスト
2019年2月に開催予定のUENOYES BALLOON DAYS参加アーティストであり、サイトスペシフィックな彫刻やインスタレーション、映像制作を行う和田昌宏がこれまでの活動紹介と今回のプロジェクト及びその想いをプレゼンテーションします。合わせて、海外から参加するLoad na Dito、Post-Museumの二組のこれまでの活動紹介と今回のプロジェクトについて、小川希が語ります。
16:00-16:50
〈スペシャルトーク〉島袋道浩×木方幹人
25年ぶりのコンニチハ
島袋道浩 アーティスト
木方幹人 元名古屋市美術館学芸員
世界で活躍するアーティスト島袋道浩と、彼の初個展「コンニチハ」を25年前に企画した木方幹人との対談。世界各地での彼の制作活動について語ります。
終日開催!
小山田徹監修:防災・食をテーマとした参加型アートプログラム
ダンボールで『遊び』を発明しよう
日常的にも、避難生活の場でも身近な素材であるダンボールを使って、「遊び」を発明するプログラムです。
災害時は、その場にあるもので状況を解決するものを生み出したり、必要なものを作り出したりしなければなりません。子供たちにとっても、状況は同じです。身近に手にはいるもので遊び道具や遊びそのものを発明する力が必要になります。その訓練の一歩として、ダンボールに触れ、自分なりの「遊び」を発明してみよう。
※プログラムは変更となる場合があります。
登壇者
※アーティストのプロフィールは下段をご覧ください。
森 徹
上野の杜芸術フォーラム代表。1950年茨城県生まれ。1976年早稲田大学理工学部建築学科大学院修正課程卒業。「旧博物館動物園駅の進化と再生」プロジェクトを核にして、上野とその周辺地域に関する、豊かな芸術的都市空間の創造と、未来への都市文化遺産として新しい保存再生に向けての社会貢献活動を行うことを目的とした活動を行なっている。
椎原 晶子
地域プランナー。NPOたいとう歴史都市研究会理事長。1989年東京藝術大学大学院修了。1989年よりまちづくりグループ「谷中学校」運営人。1989~1995年、山手総合計画研究所にて、横浜・湘南の歴史を活かすまちづくり、都市デザインに関わる。2000年東京藝術大学大学院美術研究科博士課程(環境デザイン)単位取得退学。同年より、同大学大学院文化財保存学保存修復建造物研究室非常勤講師。2001年、有志でNPOたいとう歴史都市研究会設立。市田邸、旧平櫛田中邸、間間間、カヤバ珈琲、上野桜木あたりなど明治大正昭和の建物を住まいや店舗、アート活動の拠点としてまちにひらきつなぐ。2004年より晶地域文化研究所主宰。2018年、株式会社まちあかり舎設立に参加。谷中根津根岸界隈の歴史的建物と生活文化を生かすまちづくりに取り組む。共著に『路地からのまちづくり』、『受け継がれる住まい』他。
津布久 静緒
百貨店を早期退職後、2003年より〈アートリンク上野―谷中〉にボランティアとして参加。みんなで考えた企画が実現していく過程のわくわく感と、アートと街に魅せられ現在に至る。主な実行委員会主催企画は、「ガチャガチャプロジェクト」2003年、「舞台日和」2007年、「『ハーブ&ドロシー』先行上映会」2010年、「一座建立」2011年、「ろじへん」2012年、「よみがえる写真のチカラ」2013年、2017年にはTOKYO数寄フェス同時開催で「茶ヌーボー」
野口 玲一
〈art-Link 上野-谷中〉実行委員。東京藝術大学大学院修了。1993年から東京都現代美術館学芸員、96年から東京藝術大学大学美術館学芸員。あわせて97年から開催される地域アートイベント〈art-Link 上野-谷中〉実行委員。2004年から芸術文化調査官として文化庁に勤務し、在外研修や「DOMANI・明日展」の企画、メディア芸術祭などの業務に携わる。2011年より三菱一号館美術館学芸員。
茅野 雅弘
上野観光連盟事務総長。上野生まれ上野育ち。大学卒業後、商社勤務の後、実家の店舗を継承。平成19年から上野観光連盟の事務総長に就任。観光振興・観光経営に従事。急拡大する観光分野に先進的に対応中。
五十嵐 泰正
筑波大学大学院人文社会科学研究科准教授。都市社会学/地域社会学。学生時代から社会学的なフィールドワークを進めてきた上野や、地元の柏で、まちづくりに実践的に取り組むほか、原発事故後の福島県の農水産業をめぐるコミュニケーションにも関わる。主要著作に『原発事故と「食」』(中公新書、2018)、『常磐線中心主義』(共編著、河出書房新社、2015)、『みんなで決めた「安心」のかたち―ポスト 3.11 の「地産地消」をさがした柏の一年』(共著、亜紀書房、2012)ほか
木方 幹人
1957年生。元名古屋市美術館学芸員。現在、東京藝術大学非常勤講師(美学及芸術基礎論、西洋美術史)